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【活動日誌&イベント】ドングリとエビクラゲ第2回単独ライブ「二匹目のエビクラゲ~フラッと集ってもう一度~」レポート


文:たくあん

 

0、プロローグ

2016年3月27日、朝、私は中野Vスタジオという場所に向かっていた。「大喜利集団ドングリとエビクラゲ」なる団体の2度目の単独公演に出演するためである。

中野Vスタジオに到着するとそのこじんまり感もしくはアットホーム感に圧倒されながら準備に取り掛かる。ライブハウスなのかイベントスペースなのか分からない不思議な空間であったが、その設備も一筋縄ではいかなかった。

私が到着した時にはタカハシヨウとビタミンC※1我が物顔で闊歩していたがスタッフとおぼしき人物は見当たらなかったし、数十分が経った今もそれらしき人影は一度も姿を現していない。

どうやら全てこちらでやるのがここの流儀のようだ。見るからに古すぎるのにタッチパネルで線が描けるパソコンをビタミンCが使いこなしたり、どれがどこに繋がっているのか分からない音響機器とビタミンCが格闘したりしている間にあっという間に開場時間である。

私は控室に引っ込み、5分に1度トイレに行きながらひたすらに開演時間を待つ。明らかに怖くなっている。数日前には本番をあんなに楽しみにしていたというのに今となっては断頭台に送られるのを待つ罪人の心持ちである。

※1ビタミンC:タカハシヨウのバンド「ポニー」でドラマーを担当。前回のライブに引き続きアシスタントとして手伝いに来てくれた。

 



 

1、開演

なぜかジングル(地獄やないかい※2)をほぼフル尺で流した後にOP曲が流れ、ついに開演である。

登壇してすぐにどうしても気づいてしまう。明らかに近すぎる。客席だ。舞台から客席までの距離が1mも無い。

客席と我々を隔てる空間という名の防波堤が大幅に削ぎ落とされている。生の反応が直接湾内に流れ込んできてしまう状況で戦うことを余儀なくされた。

そんな私の焦りをよそに早速大喜利前半戦がスタートしている。

タカハシヨウがお題ボックスから引いた最初のお題は「こんな卒業証書は不安だ」

馴染みのBGMが流れはじめ、回答を始めようとする私の耳に飛び込んでくる強烈なノイズ音。

BGMを流すためのスピーカーから発生しているらしいそのノイズはあまりの凶悪さから「悪魔」と名付けられた。

音楽を止めると無事悪魔は去ったが、代わりに訪れたのは地獄のような沈黙。おなじみ死の時間だ。

ライブが始まって数分にして我々は「悪魔か地獄か」の究極の二択を迫られることとなったのである。

悪魔の強大さに恐れをなし、BGMを消し地獄に立ち向かうことにした我々であったが、この一連の間誰一人として回答していない。

明らかに混乱に乗じて各々がじっくりと考えている

だが、それを指摘されると一転、死の時間を振り払うかのように次々に回答を重ねていく面々。

せわし「既読がつかない」

原「急に渡す直前にペンで真ん中グリグリグリグリ~ってやって、二つに折りたたんでギュッてやったらボウリングの球がドンッて」

裏ではビタミンCが何やかんやしてBGMを復活させ、次のお題へと突入していく。

続いて引かれたお題は「美女と野獣とコースケ、どうなる」

このお題は以前ラジオで使われた「アダムとイブとコースケ、どうなる」の流れを汲んだお題である。

前回を踏襲し、コースケが野獣をバカにするが美女は野獣側につき、茶化すしかないコースケという小芝居が始まる。

当然のように1答目から回答用のフリップには何も書かれていない

というより回答の構造がほとんど同じである。

分岐を見せたのは中盤、コースケにバカにされ過ぎた野獣が内に秘めた野生の側面を出しコースケを襲った場面である。

そこからはその流れが一世を風靡し、コースケは幾度となく野獣の攻撃を受けることになる。

※2地獄やないかい:パラダイスかと思ってたら地獄。

 

2、挑戦とチェーン店

暗転し、ジングルが流れ、再び明かりが戻ると全員が変わらず同じ場所に座っているという謎の転換を挿み、続いてのコーナーは「変な大喜利」。

安直が過ぎるネーミングであるが、その名の通り変な大喜利をしようという企画である。

まず始まったのが「お題投げ投げ大喜利」

お題が書かれた紙をスタッフが投げ、回答者は見えた部分だけをヒントにボケていくという変則大喜利。

紙を振りかぶるビタミンC、飛んで行くお題、見逃すまいと目を凝らす成人男性10人。

やっている方も見ている方もきっと思っていた。「これ、投げる意味有るのか…」

「お題なし」※3結成以来何度も登場している形式で、ラジオを聴いてくれている人にはおなじみとなっている事であろう。

タグマ「石橋を叩き過ぎて橋梁整備士になりました!」(堂々とポーズをとる橋梁整備士のイラスト)

馬クソ「エリンギに血液型を聞いてみた。返事が無いのはキノコだからか」

我々もホームグラウンドに帰ってきたかのような気持ちでノビノビとプレーできている。

いつも通りというのはそれだけで価値があるものである。まるで旅行先で食べるチェーン店の味である。

※3お題なし:お題が無い。

 

3、宗教儀礼

ジングルを録ろうのコーナーは最早やり過ぎなジングル※4しか作れなくなった我々を救うため、会場に集まった観客と協力して新たなジングルを作ろうという趣旨のコーナーである。

観客がキーワードを出し、我々が大喜利形式でジングルを考え、全員で録音するという方法で進んでいく。

使ってほしいキーワードが無いかと聞かれ、凄まじい勢いで顔をそらす観客たち。

こんなところで授業中の先生の気持ちが味わえるとは思ってもいなかった。

なんとかキーワードを出してもらい、ジングルを作りいざ録音へ。

流石に約50人でのジングルは音圧が違う。訴えかけてくるものがある。

また、50人が同時に言葉を唱えるとまるで宗教的な意味を持っているかのような錯覚を覚える。

言っていることは大した意味もないものであるにも関わらず、その様はまるで宗教儀礼のようだ。全く知らない人に見せるのは少し怖い光景である。

完成品のジングルはこれからのラジオで聴ける機会もあることであろう。

※4やり過ぎたジングル:”カニうめぇ”、”サンタさん来た”など

 

4、回帰

進行は大喜利、そしてねーうしとらと続いていく。

大喜利後半戦のお題は「絶対に失敗しないお花見の場所取り方法とは」から開始。

ここまで進行に終始し、ほとんど答えられていなかったタカハシヨウの回答からスタートすることに。

代わりに誰かがトークで繋ぐわけでもなく、タカハシヨウが書き終わるまでただただ皆で待つ。

タカハシヨウ「絶対場所取りコースターを使って…」

流れが決まった。

タグマ「バショトリーナA錠剤を飲む」

せわし「完全場所取りロープで囲う」

イノワキ「自分たちが花見に行く1時間前辺りに場所取りキッズたちを派遣し悪ささせておく」

途中、明らかに大喜利では無くなっていることに怒ったのか”悪魔”の再来があったものの、それぞれがそれぞれの絶対場所取りグッズを披露することで何とか場所取りに成功する。

この日最後のお題は「読者モデル5人でワニを倒してください」

最初の回答から読者モデルがワニに食われている。美女と野獣とコースケの流れのリバイバルである。いや倒せよ…。

しかし完全に流れは食われる方に行っている。メンバー達が女性のファッションに対する知識の無さを露呈しながらも読者モデルが次々に食われていく。いやいや倒せよ…。

ライブの締めとなる「ねーうしとら」※5完全に普段の収録の空気が流れている。もうこうなると普段の収録と同じである。ラジオを聴いてくれ。

※5ねーうしとら:

 

5、エピローグ

良きところでどこからか松尾ジュニアが流れてきてEDが始まる。

スタッフとして音響照明スライドお題投げを担当したビタミンCの紹介、がっつりとした宣伝、小粋なトークを経て終演である。

当然のことであるが打ち上げ会場は気付いたらビタミンCが予約済みであった。出来過ぎて怖すぎる男である。

敢えてライブの内容や個々の回答などにはあまり触れずに振り返ってみたが、ライブは生で見てこそという思いからこのような形のレポートとさせて頂いた。

今回は追加席を出さなければ座りきれない程の超満員となったため、次回は会場や内容などもう少し大規模なものにして近いうちに開催する方向で進んでいる。

決まっていることは何もない。進んでいる事と成果が出る事はイコールではないのである。

 

最後に今回のライブのアンケートを用意したので協力をお願いする所存である。

アンケートはこちら  クリック アンケート ここ

 

 

オーソドックスで安定した大喜利が特徴。
そのデブから放たれる笑い声然とした笑い声がラジオに彩りを与える。
恋愛の話になると「たくあんの彼女は……、あ、いねえか」というオチに使われるのが定番。