イノうちで

【活動日誌】「タカハシヨウ誕生日プレゼント制作秘話」後編


こんにちは、ドングリとエビクラゲのタグマです。

今回は前回に引き続き、「タカハシヨウ誕生日プレゼント制作秘話」の後編をお送りします。

前編を読んでいない方はこちら

 

7/10(木)は夜から、イノワキ・原・タグマで都内某所にあるタグマの自宅にて泊まり込み作業をしました。

イノうちで

家について早速、タグマが毎晩”スヤスヤ”眠っているベッドに座り、イノワキが本体と闘っています。
机の上にはたくあんがネットで購入した手が。「早く取り付けてよね」と言わんばかりです。

手がつきました

イノワキがなんかぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐりぐり….ぐりぐり…ぐり….ぐりぐりぐりり…

ってやってたらレバーに手がつきました。

さて、タグマは本体の塗装を試みます。というのも、生後8ヶ月の幼児が喜ぶ色では”ポップさ”が過ぎるのです。生後8ヶ月です。8ヶ月前は胎児です。
しかし考えてみれば、この世に生を受けて8ヶ月、彼はこんなにもポップな色を求めているのでしょうか?それは大人たちの傲慢なのではないのか?
…それはさておき、とにかくこれではタカハシヨウは喜びません。もっと薄汚れた色にしなくてはいけません。

まずはヤスリがけし、下地を塗ります。

ガンダム1

ガンダムみたいになってしまいました。

ガンダム2

特にこちらの面がガンダムっぽいです。

 

亀

ハンドル部分をつけてみると、「青い甲羅を持った亀がガンダムに必死にしがみついているような状態」ができてしまいました。実はここで、いっそのこと「青い甲羅を持った亀がガンダムに必死にしがみついているような状態」をプレゼントにしてしまおうか、とも考えました。
しかし、これではタカハシヨウは喜びません。「青い甲羅を持った亀がガンダムに必死にしがみついているような状態」程度で満足する我々ではありません。

 

…チーッ、チッチッチッ…チュンチュン…チュンチュンチュン…ピィーピィーチーッ、チッチッ…チュンチュン…

…朝が来ました。

アラッ!



 
手がついた

朝がきたらなんとこんな感じになっていました…。

「青い甲羅を持った亀がガンダムに必死にしがみついているような状態」の姿はもうなく、本体はシックなダークブラウンでまとめられ、手のついたレバーもしっかりと、まるで最初からそうであったかのように自然に装着されています。
その横にあるのはアフリカの獣のツノです。タグマの友人のアフリカ土産(本物)なのですが、すごく良いのとすごく臭い(からどうにかして僕の部屋からいなくなって欲しい、そうだ!プレゼントに装着しよう!)のでプレゼントに装着することにしました。
ちなみに原は一晩中ダヴィンチの人体部分を必死に紙粘土やらパテで作ろうとしてましたが、失敗しすぎて朝を迎えても何も進んでいませんでした。

イノワキはいつの間にかいなくなっていたので、原とタグマは大学の作業スペースへ向かいます。

大学につきました。
タグマはまず、ツノを本体に取り付ける作業をします。作業スペースにいる職員に相談します。

タグマ「あの〜…このツノを、これに付けたいんですけど」
職員「え、何なの何なの?何のためにやってるの?最初から言って。どこからやりたいの?ツノから?ツノから?」
…今回も厳しく問いつめてきます。
タグマ「いやなんか、わかんないんですけど……このドームみたいなやつに、ツノを生えてる感じで固定したいんです。」
職員「いや、何なの何なの?それが何になるの?ちゃんと言って。」
タグマ「…誕生日プレゼントにするんです。」
職員「なるほど。」
…いやなるほどて。納得するんかい。
職員「まずツノの表面をドームに合わせて削って、ネジの受け手をツノに埋め込んで、そこにドームの裏からネジを挿せばいいんじゃない?」
…めっちゃくちゃ的確にアドバイスしてくれました。

ここからひたすらツノを削ります。しかしこれがまた臭いのです。臭すぎるのです。何か、生き物の臭いがするんですよね。削れば削る程臭くて、本当にやめたくなりました。

タグマ「これありえないぐらい臭いんですよね」
職員「本当に?どれどれ…うわッッッッッッッッッッッ」

そんなこんなでイノワキ&馬クソが到着。

臭いに負けたタグマは、「ツノ削り」を馬クソにバトンタッチです。

けずるまくそ

ガリンガリン削っています。手で見えないのですが、万力でアフリカの獣のツノが固定されています。すでに死んでいるであろうこの獣は、おそらく地球上で唯一、万力でツノを固定されて削られ、生後8ヶ月の幼児用おもちゃにネジで固定されようとしています。

ウィーン…ウィーン…グリグリ…グリグリグリ…

いろいろ頑張ったらツノが固定されました。
ツノついた

あっ、気付かなかった!手の反対側らへんに、あたかも生えているかのように自然な形でツノが固定されているから気付かなかった!(ちゃんとした写真とるのを忘れてしまいました…)

このとき原は何をしていたかと言うと、木彫りのタカハシヨウをつくるべく、ひたすら無言で木を削っていました。
一方イノワキと馬クソは、どうやら仏像の後ろに電球を仕込み、聖なる感じを演出したいようです。決して機械に造詣が深いとは言いがたい二人が、職員をつかまえて何かいっています。

イ&馬「豆電球ってどうやったら点くんですか」
職員「いや、電池があるでしょ?片方をこうして、もう片方をこうしてやれば点くよ。普通はソケット使うけどね。普通にソケット使った方が良いよ。東急ハンズとかで売ってるでしょ?豆電球キットみたいなの」
イ&馬「でも、東急ハンズに行かなくてもここの部品て貰えるんですよね?(自由に使用できる部品入れを指して)」
職員「いやそうだけど、なんなら東急ハンズとかで売ってるキット買ったほうが早いよ。」
イ&馬「え、でも、豆電球を買ってきて、このスイッチと組み合わせたら可能ですよね?」
職員「え、何なの何なの?何が一番大事なの?電球が点くことじゃないの?」
イ&馬「そうですけど…。」
職員「え?何なの?東急ハンズとかで売ってるキットじゃダメなの?」
イ&馬「いやでもこのスイッチが…」
職員「いやいやそういうの変に入れるとわかんなくなるから。ハンズとかで売ってるキット買ったほうが早いよ。」
職員「なんなら東急ハンズ行けば最初から豆電球と導線がくっついてるの売ってるだろうし。」
職員「なんなら、電池を入れられるカバーみたいなのも一緒になってるかもね。」
イ&馬「そうですか。」
職員「なんなら、電池カバーのところにスイッチも一緒に付いてるかもしれないね。東急ハンズだったら。」
年齢に不相応な口癖と異常な東急ハンズ推しにより、馬クソとイノワキは手が出そうになりましたが、暴力沙汰で内定取り消しになるのを恐れ、ぐっとこらえました。

ここでタグマがバイトに行きます。

「これに草とか生やして、人類の愚かさとか自然の壮大さとか出しといて。」と伝えて…。

バイトが終わってLINEを確認してみると…

草が生えた

いい………………..

ぼうぼう、ぼうぼうと草が生えてます。イメージ通りです。
人類の荒廃した活動の跡に植物が生い茂り、世界が息を吹き返します。
世界は悲しみと喜びに満ち満ちている、といったところでしょうか。
ツノが付いたことで今にも動き出しそうな一つの生物のようにも見えるのが良いですね。

さて、7/12(土)がやってきました。明日はいよいよサプライズの日なので、今日中にプレゼントを完成させないといけません。
本日のメンバーは原、イノワキ、たくあん、タグマです。
夕方から学校に集まって作業開始です。

最終日作業開始

あいかわらずぼうぼうと草が生えています。後ろで”コカコーラ”を飲まんとしているのが原です。その後ろには訳のわからない大学の人がいます。

実はこの日、4人ともかなり焦っていて、ほとんど写真をとっていません。
間に合わない間に合わないと焦り、しまいには「もう全部無かったことにして捨てよう」とか言い出す始末です。でも、それではタカハシヨウは喜びません。必死でやります。

最終日作業風景

左からたくあん、原、イノワキです。左奥には訳の分からない人がまだいます。彼からしたら、我々の作っているモノこそが”訳の分からないモノ”なのでしょう…。世界は相対的にできているのです。

そんな一般人の目を気にせず原はひたすら木彫りのタカハシヨウを削ります。削れば削るほど似ない。似てこない。”似る”を文京区、”似ない”を江東区とすれば、明らかに江東区在住です。原は20000回くらい「誰だこいつ…」とつぶやいています。

イノワキ&タグマは、仏壇のスペースと大仏の置き方を考えます。

仏壇スケッチ

これは大仏の光背をどうしようかと考えているところです。
光背とは大仏の後光を表すわけのわからないぐちゃぐちゃした部分です。今回はこれを竹ひごでつくることにし、先端の尖っている部分で”後光感”を演出しようと考えました。

おさまる大仏

金色に光る大仏が本体の奥におさまっているデザインです。いい感じに奥に入っています。イノワキによれば、奥にあればあるほど救われるそうです。なんだか宗教性を帯びてきました。我々は何をつくっているのでしょうか。大丈夫なんでしょうか。

たくあんは音の出る部分、及び大仏の後ろを赤く光らせる部分を担当。
かつて1年半だけ通ったという機械工学科の知識を最大限に活かし、壊れていた「夢中でいたずらできた」の機械部分を修復したりしていました。

夜を徹しています。
原は相変わらず誰だかわからない人を木で彫っています。

次にたくあん&タグマは無意味なコードをひたすら生やしたり、無意味な基盤をつけたり、無意味なスイッチや豆電球を固定したりしました。

こーどなど

コードは等間隔に穴をあけ、赤・白・緑・黒の4色をランダムに配置しています。
その上についているスイッチは、原が”カチッ”という感触に惚れ込んで秋葉原で買ったものです。
基盤も意味はないですが、基盤の手前に見える一見しょぼいスイッチ、これをつけると大仏の後ろが赤く光るようにしました。凝っています。

裏がわ

コードと感触の良いスイッチも何にも接続されていません。
ドーム内部は大変なことになってきました。
イノワキはいつのまにか寝ています…
「もうダメだぁぁぁああああ!!!!」

…原の声が深夜の大学に響きます。
どうやら10時間ほど費やした木彫りのタカハシヨウが、到底タカハシヨウにはなり得ないことに気付いたようです。
笑えません。これではタカハシヨウは喜びません。

タグマ「どうするの?」
原「元のミッキーを削ってタカハシを描くしかない…」
…もう「タカハシ」と呼び捨てています。相当切羽詰まった様子です。

こうしてタカハシヨウは3Dから2Dへと妥協されることになったのです。

“生後8ヶ月の幼児に愉快に笑いかけるミッキー”は、

“生後22年の原が泣きながら描いたタカハシヨウ”へ…

 

…チーッ、チッチッチッチュン…チュン…チュンチュンチュンピスッ…ピィスッピィッッスッッピー、チッチッチッツ…チュンチュン…チリチリチリ…

 

今日も朝がきました。我々が苦しんでいることなど知らずに地球は自分の呼吸を続けます。しかし今朝は何かが違う…

 

…朝10時、完成。

 

やりました。4人ともびゃあびゃあ泣いています。

 

さて、これがその全貌です。

全体像

…おお…….…

 

コードとツノ

…荒廃した社会…人類の無意味な活動…
…その上に芽吹く、母なる自然…

ダヴィンチ

そして宗教……人類の尊厳…忘れかけていた光…
……一夜の夢の如く……

(ダヴィンチは時間が無さ過ぎたので印刷して張りました…..許してくれ…..)

救いの手

…差し伸べられた手、そして現れるタカハシヨウ……………

(タカハシヨウになりきれなかった木彫りの顔が”植木鉢を支える男”として転用されています。)

(あと大仏のうしろが赤く光る機能はすぐ壊れました。なんだよこの世の中。)

動画はこちら


……………………

 

……………………

 

 

…何だよこれ………

助けてくれ…………………

 

 

 

 

→さて、次回はいよいよタカハシヨウにプレゼントを渡します。喜んでくれるでしょうか。

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独特の言語センスからメンバー内の流行を生み出す教祖。
即興に強く、フリップには何も書かずにとりあえず挙手する。
流れやルールがあるととにかく壊したくなる病気にかかっている。